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『江戸幕府』と『室町幕府』の違い・共通点は?

『江戸幕府』と『室町幕府』の違い・共通点は? 文化

『江戸幕府』と『室町幕府』の違い

中央政府「徳川家家紋・徳川葵」 出典

江戸幕府と室町幕府は、日本の歴史における2つの主要な武家政権であり、それぞれに独特な特徴と影響がありました。

政治体制

・将軍権力

江戸幕府は、強力な将軍権力と中央集権的な政治体制を特徴としていました。

徳川将軍家は、家臣である譜代大名と親藩大名によって支えられ、全国の大名に対して厳格な統制を敷きました。

一方、室町幕府は将軍権力が弱く、守護大名と呼ばれる地方の有力武士が大きな権力を握っていました。そのため、幕府の統制力は弱く、中央集権的な政治体制は確立されませんでした。

・財政基盤

江戸幕府は、年貢米を徴収する「蔵米制」によって安定した財政基盤を築いていました。

一方、室町幕府は、守護大名から徴収する「守護請負」によって財政を運営していましたが、守護大名の権力強化によって財政基盤は不安定でした。

・統治機構

江戸幕府は、老中、若年寄、寺社奉行など、職務分担が明確な統治機構を整備していました。

一方、室町幕府は、侍所、評定衆など、統治機構が整備されていましたが、職務分担が曖昧で、機能不全に陥ることもありました。

社会・文化

・身分制度

江戸幕府は、士農工商の身分制度を確立し、社会秩序を維持しました。

一方、室町幕府は、身分制度が曖昧で、社会秩序は不安定でした。

・経済

江戸幕府は、商業の発展を促進し、都市経済が繁栄しました。

一方、室町幕府は、商業の発展が遅れ、都市経済は停滞していました。

・文化

江戸幕府は、朱子学を正統思想として、儒教的な文化が発展しました。

一方、室町幕府は、禅宗の影響を受け、武家文化が発展しました。

歴史的影響

・政治

江戸幕府は、260年以上の長期にわたって安定した政治体制を維持しました。

一方、室町幕府は、守護大名の抗争や戦乱によって、150年ほどで滅亡しました。

・社会

江戸幕府は、人口増加と経済発展をもたらし、日本の近代化への基盤を築きました。

一方、室町幕府は、戦乱と社会不安によって、日本の社会に大きな混乱をもたらしました。

『江戸幕府』と『室町幕府』の共通点

中央政府「足利家家紋・足利二つ引」 出典

江戸幕府と室町幕府は、政治体制、社会・文化、歴史的影響において、それぞれ異なる特徴を持っていました。

しかし、両者にはいくつかの共通点も見られます。

武家政権

江戸幕府と室町幕府は、どちらも武家階級が政治権力を掌握した政権でした。
これは、日本の歴史上、律令制に基づく朝廷中心の政治体制が終わり、武家階級が権力を握ったことを意味します。

江戸幕府は1603年に徳川家康によって開かれ、1868年の明治維新まで265年間続きました。
一方、室町幕府は1338年に足利尊氏によって開かれ、1573年に織田信長によって滅亡しました。

両政権とも、武家階級が政治権力を掌握したという点では共通していますが、江戸幕府は徳川将軍家による世襲制であったのに対し、室町幕府は足利将軍家による世襲制ではあったものの、将軍権力が弱く、守護大名と呼ばれる地方の有力武士が大きな権力を握っていました。

征夷大将軍

江戸幕府と室町幕府は、どちらも征夷大将軍を頂点とする政治体制を採用していました。
征夷大将軍は、蝦夷征伐の責任を負う武家階級の最高位であり、朝廷から任命されました。

江戸幕府の歴代将軍は全て征夷大将軍に任命されており、室町幕府の歴代将軍も大部分が征夷大将軍に任命されています。
しかし、室町幕府後期になると、将軍権力が弱くなり、征夷大将軍の任命が途切れることもありました。

守護・大名制度

江戸幕府と室町幕府は、どちらも地方統治のために守護・大名制度を採用していました。
守護は朝廷から任命された地方の軍事指揮官であり、大名は守護の下で領地を支配する武士階級です。

江戸幕府と室町幕府は、どちらも守護・大名制度を採用していましたが、江戸幕府では譜代大名・親藩大名と呼ばれる将軍家と血縁関係のある大名が重用され、大名統制が強化されました。

一方、室町幕府では守護大名の権力が強く、幕府の統制力が弱かったため、守護大名同士の抗争が頻繁に起こりました。

幕府と朝廷の関係

江戸幕府と室町幕府は、どちらも朝廷とは対立関係ではなく、朝廷から権威を与えられていました。

江戸幕府は「武家諸法度」や「禁中並公家諸法度」を制定して朝廷を統制し、朝廷は江戸幕府の政治権力を承認していました。

室町幕府も朝廷から権威を与えられていましたが、将軍権力が弱かったため、朝廷との関係は不安定でした。

『江戸幕府』と『室町幕府』の違い・共通点まとめ

江戸幕府と室町幕府は、政治体制、社会・文化、歴史的影響において、それぞれ異なる特徴を持っていました。江戸幕府は、強力な将軍権力と中央集権的な政治体制によって、安定した政治と経済発展を実現しました。一方、室町幕府は、将軍権力の弱さや守護大名の抗争によって、政治的混乱と社会不安を引き起こしました。

江戸幕府と室町幕府は、政治体制や社会・文化など多くの点で違いがありますが、武家政権、征夷大将軍、守護・大名制度、幕府と朝廷の関係といった共通点も持っています。

これらの共通点と違いを理解することで、それぞれの歴史的意義をより深く理解することができます。

守護や大名の存在が両幕府に大きく影響したんだね

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