『方程式』と『関数』の違い
数学でよく出てくる「方程式」と「関数」。どちらも文字を使った式ですが、一体何が違うのでしょうか?
今回は中学生にもわかりやすく、方程式と関数の違いを詳しく解説していきます。
方程式とは?
方程式とは、ある数を求めるための等式のことです。
例えば、
- x + 3 = 7
- 2y – 5 = 1
このような式が方程式です。これらの式では、xやyの値がまだ決まっていません。この未知数の値を、式を解くことで求めることができます。
方程式の特徴は、
- 未知数(xなど)がある
- 等号(=)で結ばれている
- 解(答え)が一つ、または複数ある
ということです。
〜例題〜
x + 5 = 10 という方程式を解いてみましょう。
この方程式は、xにどんな数を入れたら、左辺と右辺が等しくなるか、ということを問うています。
この場合、x = 5 が答えとなります。
関数とは?
関数とは、ある数xに、ただ一つの数yが対応する関係のことです。
例えば、
- y = 2x + 1
- y = x²
このような式が関数です。xに様々な値を代入すると、それに対応するyの値が一つずつ決まります。
関数の特徴は、
- 二つの変数(x, yなど)がある
- yがxの式で表されている
- xの値一つに対して、yの値は一つだけ
ということです。
〜例題〜
y = 2x + 1 という関数について、x = 3 のときのyの値を求めてみましょう。
この関数は、xの値が決まると、それに対応するyの値がただ一つに決まることを表しています。
x = 3 を代入すると、y = 2 × 3 + 1 = 7 となります。
グラフで方程式と関数の違いを理解する
方程式と関数の違いは、グラフで考えるとより分かりやすくなります。
- 方程式
方程式を満たすx, yの組み合わせを座標平面上にプロットすると、点で表されます。 - 関数
関数をグラフにすると、直線や曲線で表されます。
例えば、y = 2x + 3 という関数のグラフは、直線になります。この直線上の全ての点が、y = 2x + 3 という式を満たしています。
方程式と関数の具体的な例
例1:リンゴの問題
- 方程式
リンゴがx個で、合計が10個の場合、x + 3 = 10 という方程式を立てる。 - 関数
リンゴ1個の値段が200円の場合、y = 200x という関数で表せる。
例2:電車の速さの問題
- 方程式
電車が時速x kmで、2時間で100km進む場合、2x = 100 という方程式を立てる。 - 関数
電車が一定の速さで進んでいる場合、距離yは時間xに比例するので、y = ax という関数で表せる。
『方程式』と『関数』の共通点
「方程式」と「関数」には違いがあり、「方程式」はある数を求めるための等式のことで、「関数」はある数xに、ただ一つの数yが対応する関係のことだと分かりました。
しかしこの二つには違いだけでなく、共通点もあります。
文字を使う
どちらも、未知の数を表すために文字を使います。
方程式ではその文字の値を求めることが目的ですが、関数では文字の値が変化するとそれに対応する別の文字の値も変化するという関係を表します。
式で表す
どちらも、数や文字を使って式で表されます。
方程式は、等号を使って2つの式を結びつけますが、関数は、y = f(x) のように、yがxの式で表されます。
数量の関係を表す
どちらも、数量間の関係を表すために使われます。
方程式はある状況における数量の関係を等式の形で表し、関数はある数量が別の数量にどのように依存しているかという関係を表します。
方程式と関数の関係
方程式と関数は、一見すると全く異なるもののように思えますが、実は深い関係があります。
例えば、
- y = 2x + 3 という関数について、yに具体的な値を代入すると、2x + 3 = 5 のような方程式になります。
- x² – 4 = 0 という方程式は、y = x² – 4 という関数のyが0になるxの値を求める問題と考えることができます。
つまり、方程式は、関数の特別な場合と考えることができるのです。
『方程式』と『関数』の違い・共通点まとめ
方程式と関数は、どちらも文字を使った式ですが、その意味や表すものが異なります。
- 方程式: ある数を求めるための等式
- 関数: ある数xに、ただ一つの数yが対応する関係
しかし両者は密接に関連しており、関数の問題を解く際に、方程式を立てることがよくあります。
方程式と関数の違いをしっかりと理解することで、数学の学習がよりスムーズになるでしょう。

解く目的は違えど、元を辿れば似たもの同士…エモいぜ


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